『生きる本大賞』とは
イオングループの株式会社未来屋書店は、複数の書店の有志書店員と連携し、「生きる」ことに寄り添い助けるような書籍の普及を目的として、『生きる本大賞』を創設しました。これは、書店員が「一番良かった、伝えたい本」を選出する、小さな文学賞です。
2023年に創設された第1回では土門蘭氏の『死ぬまで生きる日記』が、第2回では小山さんノートワークショップ編の『小山さんノート』と奈倉有里氏の『文化の脱走兵』がダブル受賞しています。書店の垣根を越えた取り組みとして、多くの読者に「生きる」ための本を届けてきました。


第3回大賞は『専門家なしでやってみよう! オープンダイアローグ』
そして2026年8月28日、第3回となる『生きる本大賞』が発表されました。今回大賞に輝いたのは、石田月美氏、頭木弘樹氏、鈴木大介氏、樋口直美氏による共著『専門家なしでやってみよう! オープンダイアローグ――安全な対話のための実践ガイド』(晶文社)です。

選考者からは「この本自体が見事なポリフォニーを体現していて、『ならば私は、どんな声を発してみる?』と世界に向かって小声でつぶやきたくなる。対話を信じる入り口に。」「『安全な対話』のための実践の記録であると同時に、生きるための道具としての本であった。」といったコメントが寄せられています。
編集者の方も、「説得したり忠告したりすることなく、たがいの言葉に耳を澄ませ、ただ対話そのものを続けていく。その営みが、人が生きるうえでの支えになりうることを、本書は身をもって示してくれました。」と語られています。私自身も、人とのコミュニケーションにおいて、つい「解決」や「アドバイス」を求めてしまいがちですが、ただ「聞く」「話す」というシンプルな行為がいかに大切か、改めて考えさせられますね。
本書は、病気や困りごとを抱えた当事者たちが、専門家なしでオンライン対話を行った記録をまとめたガイドブックです。これまで話せなかったことを話せる場の力や、問題を解決しなくても救いが訪れる驚きなど、心のケアの新しい可能性をひらくオープンダイアローグの世界が紹介されています。
この本が提案する「専門家なしの対話」は、私たち自身の日常生活にも応用できるヒントを与えてくれるのではないでしょうか。職場の人間関係や家族とのコミュニケーション、友人との語らいなど、様々な場面で「安全な対話」を意識することは、きっと私たちの心を豊かにしてくれるはずです。

ノミネート作品もご紹介
今回の大賞作品に加え、以下の素晴らしい5作品がノミネートされました。
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書名:遺骨と祈り 著者:安田菜津紀 出版社:産業編集センター

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書名:悲しき虎(新潮クレスト・ブックス) 著者:ネージュ・シンノ 訳者:飛幡祐規 出版社:新潮社

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書名:言葉のトランジット 著者:グレゴリー・ケズナジャット 出版社:講談社

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書名:みえないもの 著者:イリナ・グリゴレ 出版社:柏書房

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書名:ロッコク・キッチン 著者:川内有緒 出版社:講談社

どの作品も「生きる」というテーマに深く向き合い、読者に新たな視点や気づきを与えてくれることでしょう。私も個人的に興味を惹かれる本がいくつもあり、ぜひ手に取ってみたいと考えています。
フェア開催と参加書店募集
『第3回 生きる本大賞』の発表後、未来屋書店をはじめとする全国の書店でフェアが開催されます。対象店舗は以下の通りです。
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未来屋書店 全国194店舗(フェア開催店舗:96店舗、大賞のみ展開店舗:98店舗)
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青山ブックセンター本店(東京都渋谷区)
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TOUTEN BOOKSTORE(愛知県名古屋市)
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ほんの入り口(奈良県奈良市)
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本屋イトマイ(東京都板橋区)
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もくめ書店(山梨県南都留郡道志村)

また、本フェアの開催を希望する書店や図書館、学校図書館などに向けて、選書リストや特典ペーパー、小冊子データ、販促POPデータ一式などが無償で提供されています。「生きる本大賞」公式SNSのDMから問い合わせが可能とのことです。このような取り組みを通じて、より多くの場所で「生きる」に寄り添う本が届けられるのは、本当に素晴らしいことだと感じます。
最後に
『生きる本大賞』は、私たち一人ひとりの「生きる」に光を当てる、非常に意義深い賞だと感じました。今回ご紹介した作品の中に、皆さんの心に響く一冊が見つかれば幸いです。私もこれを機に、普段手に取らないジャンルの本にも挑戦して、新しい発見を楽しんでみたいと思います。
未来屋書店の公式ホームページはこちらです。ぜひご覧になってみてください。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。賢作でした。


