国の動きと一般の認識のギャップ
2026年7月、政府はストーカー被害防止のため、ストーカー加害者へのGPS機器装着といった新たな施策の検討を打ち出しました。GPSによる位置情報の扱いに、社会の関心が高まっているのは当然の流れかもしれませんね。
しかし、その一方で、浮気調査においてGPSやエアタグを「使っても問題ない」と考える方が、約半数(48.7%)にものぼるという意識調査の結果が、株式会社RCLによって発表されました。これは、国が規制強化を検討している技術に対し、私生活では約半数の方が無防備にとらえているという、なんとも看過できないギャップではないでしょうか。

「手軽に使える」「夫婦や恋人同士なら問題ないだろう」といった感覚が背景にあるのかもしれませんが、この認識には、実はいくつものリスクが潜んでいるのです。
無断のGPS・エアタグ利用に潜む法的リスク
相手の承諾なく、その持ち物や車にGPS機器や紛失防止タグ(エアタグ等)を取り付け、位置情報を取得する行為には、複数の法的リスクが伴います。
多くの都道府県の迷惑防止条例で規制の対象となりうるほか、相手のプライバシーを侵害したとして損害賠償を求められる可能性もあります。さらに、行為の反復性や目的によっては、ストーカー規制法に触れる可能性も出てきます。2025年12月の改正では、GPS機器に加えて紛失防止タグ(エアタグ等)を用いた無承諾の位置情報取得も規制対象に加えられました。たとえ夫婦や恋人関係であっても、「問題ない」と言い切れるものではないのですね。この点は、私たち一人ひとりが深く認識しておくべきだと賢作は思います。
集めた証拠が裁判で「使えない」可能性
仮にリスクを冒して位置情報を集めたとしても、その証拠が裁判で役に立つとは限りません。違法な方法で収集された証拠は、民事・刑事の裁判において証拠能力を否定される可能性があるためです。つまり、法的リスクを負ってまでGPSで集めた情報が、いざ離婚や慰謝料請求の場面で「使えない」という、本末転倒な事態が起こりえるのです。証拠は、集めること自体よりも、「使えること」に真の意味がある、と賢作は考えます。
最悪の場合、自分が「加害者」になりうるリスク
さらに深刻なのは、無断でGPSやエアタグを取り付けた場合、相手がそれに気づいて警察に相談すれば、機器から装着した人物が特定され、被害届につながる可能性があることです。証拠を得るつもりが、逆に自分が法的責任を問われる立場になりかねません。これは、国が「ストーカー加害者へのGPS装着」を検討する中で、無断で機器を取り付けた側が、その“加害者”の立場に立たされるという、皮肉な事態も起こりえるということですね。探偵業に携わる者には、依頼者を法的リスクに巻き込まないよう、法令を遵守して調査する責任があることを、改めて感じます。
RCLの姿勢と弁護士からの解説
株式会社RCLは、これらの理由から、GPS機器やエアタグによる位置情報の取得を調査の手法として用いない方針を表明しています。依頼者を法的リスクに巻き込まず、集めた証拠が裁判できちんと通用するようにするためだそうです。
この問題について、弁護士の磯野清華先生は次のように解説されています。

ストーカー規制法では、本人の承諾なくGPS装置やエアタグを取り付ける行為は「位置情報無承諾取得等」に該当し、禁止されています。これを反復して行うとストーカー行為となり、刑事罰を受ける可能性があります。また、各都道府県の迷惑防止条例等でも規制がなされており、今後も規制が強まっていくことが予想されます。刑事罰を受けなかったとしても、プライバシーの侵害などを理由に損害賠償請求を受ける可能性もあるとのことです。磯野先生のお話からも、無断でのGPS等取り付け行為が、いかに法律上問題が生じる可能性が高い行為であるかが明確に分かりますね。
調査概要
今回の意識調査の概要は以下の通りです。
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調査名: 浮気・不貞に関する意識調査
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調査期間: 2026年7月31日〜8月3日
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調査対象: 一般(全国)
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有効回収数: 470人(男性240・女性230)
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調査方法: インターネット調査(サーベロイド)
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出典: 首相官邸「犯罪対策閣僚会議」(令和8年7月28日)/ストーカー規制法(令和7年12月改正)
株式会社RCLについて
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会社名: 株式会社RCL
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代表者: 宗万 恵行
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事業内容: RCL探偵事務所の運営(浮気・不貞、人探し、信用調査 ほか)
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所在地: 東京都港区三田2-7-15 ジークレフ三田1F
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拠点: 全国13拠点
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お問い合わせ: 0120-060-783(相談無料)
関連リンク
今回の記事で、浮気調査におけるGPS・エアタグ利用の危険性について、少しでも皆さんの認識が深まったのであれば幸いです。賢作も、テクノロジーの利便性と、それに伴うリスクの両方を常に意識しながら、日々の生活を送っていきたいと改めて感じました。
それでは、また次回お会いしましょう。賢作でした。


