法改正がもたらす当事者の戸惑いに寄り添う
「協力しろと言われても相手と関わりたくない」「私ばかりが我慢させられるのではないか」。このような声は、きっと多くの当事者の方々が抱く率直な感情なのではないでしょうか。しばはし氏自身も、子連れ離婚を経験し、元夫への怒りから子どもと父親の交流を拒絶してしまった経験を持つといいます。その経験から、「相手を変えようとするのをやめ、自分から葛藤を手放す」ことで状況が好転したという実体験が、本書の根底にあるそうです。
本書は、相手を責めたりコントロールしようとしたりする執着を終わりにし、「夫婦としての未消化な感情」と「親としての連絡」を明確に切り分けることを提案しています。これは、夫婦関係を解消しても、子どもにとって最善の「父母」というビジネスパートナーシップを築くための、具体的な「親の作法」を示すものといえるでしょう。私個人としては、この「夫婦の箱」と「親同士の箱」を意識的に切り分けるという考え方に、非常に深い洞察を感じました。
本書の主な特徴
『共同親権時代の離婚ガイド』には、当事者が抱える課題に実践的に向き合うための、いくつかの特徴的な内容が盛り込まれています。
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心の中を整理する書き込み式ドリル
「夫婦の箱(怒りや過去の未消化な感情)」と「親同士の箱(子どものための事務連絡)」を意識的に切り分ける手法を提示。ワークを通じて、他責思考から抜け出し、自分自身の課題として前向きな思考法を身につけることを目指します。 -
「トゲ」を削ぎ落とすLINE添削講座&「言い換え辞書」
相手の警戒心を煽らないための実践的なテキストコミュニケーション技術を解説しています。相手を責める文章をフラットな「提案・依頼」に変えるビフォー・アフター事例や、シチュエーション別のテンプレートが掲載されているとのこと。これは、日々の連絡で悩む方にとって、非常に役立つ内容ではないでしょうか。 -
現場のリアルに応える10のケーススタディ
「当日急に『行きたくない』と子どもが言い出した」「LINEを既読スルーされる」「相手に新しいパートナーができた」といった、共同養育で揉めやすい具体的なトラブルへの「対処の作法」を網羅しています。 -
特別付録「共同養育計画作成チェックリスト」
親同士の不要な摩擦を防ぐ「ルールブック」を簡単に作成できるチェックリストが収録されています。頻度、受け渡し、特別出費の負担、緊急時ルールなど、事前に取り決めておくべき項目が網羅されているようです。
著者からのメッセージ
しばはし聡子氏からは、本書に込めた強いメッセージが寄せられています。
「法律が決まったからといって、人の心まで急にアップデートされるわけではありません。相手を許せないと思う気持ちはよく理解できます。だからこそ『相手が協力してくれない』と非を責めるのではなく、まず『自分自身が協力できる人になる』こと。それが、結果として自分自身を救い、なにより子どもにとって最善の未来をつくります。無理に仲良し夫婦に戻る必要はありません。相手への未消化な感情を手放し、夫婦をやめて、子どもに関する必要な連絡をスムーズにこなせる『父母』というビジネスパートナーになること。過去の私と同じように苦しんでいる方に『こたえは自分の中にある』ことを伝え、少しでも肩の荷を下ろしてほしいという思いで執筆しました。」
この言葉は、多くの当事者の方々の心に響くのではないでしょうか。自分自身と向き合うことの大切さを改めて感じますね。
著者プロフィール

しばはし聡子氏は、一般社団法人りむすびの代表であり、共同養育コンサルタントとして活動されています。1974年生まれで、慶應義塾大学法学部法律学科を卒業されています。ご自身も子連れ離婚の経験者であり、その経験から2017年に一般社団法人りむすびを設立されました。現在は、共同養育実践に向けたカウンセリングや親子交流支援、離婚協議ADR、講演・執筆活動など多岐にわたりご活躍されています。
書籍情報
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タイトル: 共同親権時代の離婚ガイド─「夫婦をやめて父母になる」新しい関係づくりのために
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著者: しばはし聡子
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定価: 2,420円(本体2,200円+税10%)
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仕様: 四六判/並製/160ページ
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ISBN: 978-4-86616-257-7 C0011
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予約開始日: 2026年9月10日(木)
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発売日: 2026年10月
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発行: 株式会社遠見書房
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商品ページ(予約):
https://tomishobo.com/catalog/ca257.html
目次
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第0章 スタートライン:争いを生まない「離婚の切り出し方」
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第1章 現状把握:あなたの「現在地」を直視する
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第2章 希望する未来:子どもの視点を取り戻す
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第3章 原因の深掘り:相手を責めるだけではない「心の整理」
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第4章 相手の気持ちを知る:拒絶の裏にある「恐怖」を客観視する
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第5章 自分ができること:実践! 争わないコミュニケーション
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第6章 共同養育のケーススタディ:こんな時どうする? 実践Q&A
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第7章 最終自己評価:「親同士」としての現在地と今後の行動目標
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特別付録:共同養育を軌道に乗せる「共同養育計画作成チェックリスト」
一般社団法人りむすびについて
一般社団法人りむすびは、「夫婦の縁が切れても、親としての縁を結び直す」を理念に、離婚や別居に伴う親子交流支援、争わない協議サポート(民間調停ADR)、共同養育カウンセリングなどを提供しています。当事者が孤立せず、子どもの笑顔を守るための相互理解コミュニティも運営されているとのことです。
共同親権制度の導入は、多くのご家庭にとって大きな変化をもたらすことでしょう。この書籍が、その変化を前向きに捉え、子どもたちの未来のために新しい関係性を築こうとされている皆様の一助となることを願ってやみません。もしご興味をお持ちでしたら、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
それでは、また次の機会にお会いしましょう。賢作でした。


