渋谷で29年、大人の人生を見つめてきた著者が贈る一冊
そんな人生の節目に立つ私たちに、示唆に富む一冊が刊行されました。渋谷で29年間続くワインバー「bar bossa」の店主、林伸次さんによる著書『おじさんになっても』です。
林さん自身も現在57歳。バーカウンター越しに、さまざまな「大人」たちの人生模様を長年見守ってきた経験から、この本を執筆されたそうです。成功した人、挫折を味わった人、若者に慕われる人、あるいは距離を置かれてしまう人……。多種多様な人生を間近で見てきた林さんだからこそ語れる、深みのある洞察が詰まっているのではないでしょうか。
私も、知人の名前がすぐに出てこなかったり、新しいトレンドについていけなくなったりと、年齢を感じる瞬間が増えました。そんな時、「自分は、もしかしたら周りから嫌われるような言動をしてしまっていないだろうか」と、はっとすることがあります。この本は、林さんがご自身にも向けた問いから生まれたとのこと。きっと、私たち読者にとっても、共感できる点が多いことでしょう。

SNS、言葉遣い、そして若い世代との距離感
本書では、SNSでの振る舞いや言葉遣い、恋愛、服装、体臭、お酒、そして若い世代との接し方など、私たち「おじさん」世代が少し気になり始めるようなテーマを幅広く取り上げています。
しかし、これは「若者に嫌われないためのマナー本」とは一線を画しているようです。若い世代におもねるのではなく、また自分たちの常識を押しつけるのでもなく、自分と相手との間に「少しだけ」意識的な距離を置くことの重要性を、ユーモラスな筆致で提案しています。林さんご自身の失敗談や、バーで出会った人々のエピソードを交えながら語られる内容は、きっと私たちの心に響くのではないでしょうか。私も、SNSでの発言には特に気をつけたいと感じています。

人生後半に「新しい居場所」を見つけること
本書の最終章では、職場とは異なる「新しい居場所」について深く考察されています。特に注目すべきは、2025年にnote主催「創作大賞2025」に入賞した記事「日本で一番わかりやすくてためになる小さな飲食店の始め方 300万円でお店をやろう」が収録されている点です。
これは、誰もがお店を開くことを推奨するものではないと林さんは語ります。会社や肩書きに縛られず、自分の経験を生かして新しい人間関係を築き、役割を持つこと。人生の後半を、新たな出会いや居場所作りの時間として捉え直すきっかけを与えてくれるのではないでしょうか。私も、会社以外のコミュニティに積極的に参加してみようかな、と考えています。
著名人からの推薦も
本書には、小説家・エッセイストの燃え殻さん、『嫌われる勇気』著者の古賀史健さん、スープ作家の有賀薫さんといった著名人からの推薦コメントが寄せられています。彼らの言葉からも、本書が持つ魅力やメッセージの深さが伝わってきますね。
書籍概要
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タイトル:『おじさんになっても』
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著者:林伸次
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発売日:2026年8月21日
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刊行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
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仕様:単行本(ソフトカバー)/208ページ
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ISBN:978-4799333310
【目次】
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第1章 おじさんになってわかってきたこと
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第2章 やっていいこと、やらないほうがいいこと
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第3章 おじさんって気持ち悪いですか?
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第4章 歳を重ねたからこそできること
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第5章 新しい居場所をつくる〜小さなお店を始めるという選択
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『おじさんになっても』は、私たち中高年世代が直面する課題に対し、単なるハウツーではない、人間味あふれるヒントを与えてくれる一冊だと思います。人生後半をより豊かに、そして自分らしく生きるための道しるべとして、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
それでは、また次回お会いしましょう。賢作でした。


